11月の株価傾向とおすすめニッチ銘柄

11月は株式トレンド開始時期

例年、11月というのは新たなトレンドが生まれやすい季節柄です。夏枯れ相場から続く株価下落も底をうち、企業決算を終えて市況が活気づきます。ここから12月の駆け込み買い、新年の上昇アノマリーを経て、株価がピークを目指すのです。

という訳で、11月は仕込みの時期です。そこで今回は、管理人の視点からニッチ銘柄をご紹介していきたいと思います。マイナンバー、儲かるビジネスモデル、原油安の3つが選定ポイントです。

  1. 11月が来たぞ
  2. ラック(3857)
  3. DLE(3686)
  4. 竹本容器(4248)
  5. まとめ

11月が来たぞ

株式の世界には「5月に売って、11月まで戻ってくるな」という格言があります。5月のアノマリー「セルインメイ」については、皆さんご存じの通りでしょう。例年、5月というのは海外ファンドの決算月と重なり、暴落が起こりやすい時期です。そこから、夏枯れ相場に突入すれば、当然、株価は底を這う形で推移するという訳です。

参考記事:ヘッジファンドの45日ルールと売りの時期

一方の11月についてはどうでしょう。実は、11月から株価の上昇トレンドが始まるというアノマリーがあります。多くの銘柄で、上昇トレンドが始まりやすい時期なのです。気になる方は、今年注目された銘柄のチャートをいくつか見てみてください。11月辺りに買われ始めた銘柄がいくつか見つかるはずです。

アノマリーの背景には、この時期に企業決算が終わって新たな材料が出ること、年末・年始に掛けて機関投資家・個人投資家ともに買いの意向が強いこと、11月の始めには外資系ファンドの決算時期が過ぎることなどが挙げられます。夏枯れ相場を経て、利益確定売りも一巡しましたしね。特に今年は世界同時株安がありましたから、株価は既に底を打った感があります。

そんな訳で、11月は銘柄選定と仕込みの時期です。今回は管理人が注目するニッチ銘柄特選をご紹介します。11月に買いたい銘柄ベスト3のご紹介です。

ラック(3857)

一番目はラック(3857)です。これはマイナンバー銘柄ですね。企業セキュリティを扱うIT企業で、ITインフラの更新特需を見込むことができます。マイナンバーについては以前の記事で、ちらりとご紹介しました。需要のキモと併せて、以下の記事をどうぞ。

参考:マイナンバー特需で上昇期待銘柄を選定

先日、中間決算発表があり、結果、業績は好調。これを好感して、株価も上がるという結果になりました。マイナンバー需要は引き続き継続していますから、ここからの更なる伸びが期待できるという寸法です。この銘柄の特徴は以下のようになっています。

  • セキュリティを扱うIT企業
  • マザーズ銘柄で値動き荒い
  • 上期に大幅上昇した実績

最後の項目が買いの材料として重要です。まず、マイナンバー関連銘柄は、上期に期待感で買われた実績があります。そこに加えて、現在では受注をこなしているので、下半期決算で利益が上乗せされる期待が大なのです。そんな訳で、他のマイナンバー銘柄と併せて、以前から買うタイミングを狙っていました。

ラック(3857)Jasdaq市場のチャート

ラック(3857)Jasdaq市場のチャート

上記は直近のチャートです。昨年の株価推移を見てみると、夏枯れ相場の終わった9月頃から株価が上がり始めています。一方で、今年は中国発の世界同時株安があり、市場の復調が遅れている傾向があります。マイナンバー元年でもあるので、もしかしたら下期から実績+話題性で買われるかもしれません。

余談ですが、前段の記事でマイナンバー銘柄の一角として紹介したITBook(3742)。この銘柄は通期決算で一年の利益を一気に発表する傾向のある企業です。3月の期末決算から株価上昇しそうですね。マイナンバーとしては本命ですが、まだまだ仕込むには早そうです。

DLE(3686)

「たーかーのーつーめー!」

「秘密結社鷹の爪」をご存じの方も多いでしょう。同社は「鷹の爪団」や「パンパカパンツ」といったキャラクタービジネスを手がけるコンテンツサプライヤーです。主に、キャラクターデザインと著作権を軸においたビジネスを展開しています。管理人は、この銘柄のビジネスモデルに注目しています。

注目する理由は、コンテンツビジネスが儲かるからです。コンテンツビジネスの原価は、人件費のみ。利益率で言えば、一説には7割とも言われています。もはや泡銭(あぶくぜに)ビジネス。一昔前にソニーエンターテイメントが同じビジネスアーキテクチャで大儲けしていましたね。

DLE(3686)東証マザーズのチャート

DLE(3686)東証マザーズのチャート

実は、こちらの銘柄を管理人は上海ショックの底値でげっと。管理人の平均建て単価は583円と出ています。既に一割近く戻した計算ですね。ビジネスモデルに主眼をおいての買い。長期保有前提で、じっくり持っていたいと思います。

竹本容器(4248)

プラスチック包装容器を製造するこの企業。東証2部の化学銘柄の一角です。なぜ、このようなニッチ銘柄を推奨するかと言えば、背景に原油安が控えています。プラスチックの原材料は、石油であることがポイントです。

ご存じの方もいるかも知れませんが、シェールガス革命以降、原油価格は下落の一途を辿っています。実は、日本企業の中でも、化学製品を扱うメーカーはこの恩恵を多分に受けています。なにせ、原材料価格が下落していますから、利益が積み増しされています。

竹本容器(4247)東証2部のチャート

竹本容器(4247)東証2部のチャート

化学メーカーは全般的に上向きです。その中でも、わざわざ竹本容器のようなニッチ銘柄を推奨するのは、特に際だって恩恵を受けるからです。プラスチック容器を想像してみてください。あれ、全部プラスチックなんですよ。もう、原材料の原油価格だけでコストが決まりそうな勢いです。

四季報をお持ちの方は、中間決算を見てみてください。実際問題としても、業績は右肩上がりです。7月の中間決算では、利益に上方修正を加えています。原油安は継続していますから、下期以降の決算にも期待が持てます。という訳で、11月の決算を待たずに買いで臨みたい銘柄です。

まとめ

2015年の日本株は、これまで上海ショックやらスマホショックやらで、5月以降は低迷を続けてきました。結果、冒頭に書いたように株式相場には「11月まで戻ってくるな」が正解でした。例年の傾向を考えれば、それが賢い投資家の行動であったと思います。

もっとも、同じく例年の傾向を考えれば、ここからは日本株も回復傾向に傾くことでしょう。その期待を込めて、今回は管理人の注目するニッチ銘柄をご紹介してみました。11月を通して、良いタイミングで仕込んでいただきたいと思います。チャート分析と併せてどうぞ。

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