株システムトレードで破産しないリスク分散[連載第5回]

破産しないための株式リスク分散法

株システムトレードの連載第5回。今回は資金管理について解説したいと思います。

勝てるルールさえあれば儲かる。システムトレードでは、そんな誤解が広がっています。しかし、どんな売買ルールでもリスク管理の方法をひとつ間違えると大きなドローダウンに見舞われます。例えそれが勝率70%のシステムであったとしてもです。何よりも重要なのはやはりリスクを分散させることです。

そんな訳で、今回もシステムトレードソフト「イザナミ」を使って、売買手法の資金管理を検証したいと思います。

  1. 同じ売買ルールでも資金管理で大きな違い
  2. 負けないためのリスク分散の方法とは
    • レバレッジの設定について
    • 銘柄のリスク分散と投入資金について
  3. 指値買いルールの最適分散投資手法
  4. 連載まとめ

同じ売買ルールでも資金管理で大きな違い

最初にイザナミで出力した2つの検証結果をお見せしましょう。両方ともに前回の連載まででご紹介した同じ売買ルールを利用します。まず一つ目は上手な資金管理を設定した例です。

株システムトレードの上手なリスク分散の例

ご覧の通り、資産曲線は右肩上がりとなりました。勝てる売買ルールに加えて、負けない資金管理ができた例です。この設定方法については、後ほど紹介していきましょう。

一方では、以下のようなダメな資産曲線を描く結果も出ています。繰り返しになりますが、以下の例も同じオリジナル手法を利用したシミュレーション結果となっています。

株システムトレードの駄目な資金管理の例

2つのシミレーション結果は、その違いが一目瞭然です。いい加減な資金管理と負けない資金管理でこれほどの差が出るのです。その根本的な差は上手なリスク分散ができているかどうかという点に絞られます。

負けないためのリスク分散の方法とは

個別株のシステムトレードで負けない資金管理をする方法。それはリスク分散に限られます。例え検証結果で良好なプロフィットファクターを誇る売買ルールを選択しても、リスクテイクの方法を間違えただけで破産する可能性もあるのです。

では、上手なリスク分散の方法とは何でしょう。管理人は以下のように考えます。

  • 売買ルールに適したレバレッジを設定している
  • 程よい数の銘柄群に資金を分散させている

レバレッジの設定について

一つ目はレバレッジの設定方法です。株式では信用取引を使って最大3倍までレバレッジを利かせることが可能です。しかしながら、レバレッジは諸刃の剣です。売買ルールが持つポテンシャルを超えて高いレバレッジを設定すると、残念ながらシミュレーション結果は「破産」という状況を示します。シミュレーション上であればまだマシかも知れません。実運用で高すぎるレバレッジを設定すると、現実世界でも破産の憂き目に遭う可能性があります。

本質的には、レバレッジの大小は売買ルールの性格が決めることが多くあります。具体的には、売買ルールの勝率と売買のタイミングです。大体の傾向として、やはり勝率の高いルールほど破産確率は縮小します。ただし、勝率が高くとも売買のタイミング=ルールの性格がうまくマッチしないと、やはり大きく建て玉を張ったタイミングで大負けを喫します。

勿論、売買ルールの相性が良ければレバレッジ3倍で運用することも可能です。ただし、最適分散投資の検証でかなりの試行錯誤が必要になることでしょう。こればかりはシミュレーション上で確認するしかありません。この点、手軽な操作でシステムトレードの検証ができるイザナミはよくできたシミュレーションソフトだと思います。

特に近年の株式業界はリーマンショックを経験しています。このリーマンショックを超えられるルールを作ることができるかどうかが一つのカギです。前述のダメな資金管理の例も、例外なくリーマンショックで大きなドローダウンを喫しています。

銘柄のリスク分散と投入資金について

もうひとつ重要な点は、システムトレードでも投資銘柄の分散がそのままリスク分散になることです。やはりシステムトレードは確率論の世界ですから、多くのトレードの中にもダメなトレードや悪いタイミングが混ざってきます。それでも売買銘柄を広く選択していれば、トータルで勝つことができるのがシステムトレードの醍醐味です。ルールの優位性をうまく引き出すためにも、売買銘柄は広く浅く選択することが重要です。

シミュレーション上では、一つの銘柄に投資する金額を少なく設定することがポイントです。もっとも、投入資金が少なすぎると高くて買えない銘柄が出てきますから、やはり適度な金額設定を探し出す努力が必要です

個人的には、単価の高い大型株を切り捨ててしまうのも一つの選択肢だと思います。そんな訳で、管理人は一つの銘柄に投入する金額の上限を60万円に設定しています。

指値買いルールの最適分散投資手法

前述の通り、リスク分散のコツを紹介してみましたが、ここで実際の設定例を見てみましょう。以下は、管理人が「良い例」の検証で利用した最適分散投資の設定画面です。

イザナミの上手な資金管理の設定例

ご覧の通り、この資金管理設定ではレバレッジ3倍を適用しています。これはたまたまと言いますか、利用しているルールの相性が良かったためです。場合によっては、勝率70%の売買ルールでも大きなドローダウンを喫することがあるも当然あります。あくまで試行錯誤の結果だと思ってください。

もう一つの投入資金については前述の通り、最大60万円を上限にしています。イザナミでは色々と設定できるのですが、管理人はこのスタイルを気に入っています。勿論、管理資金が大きくなれば相応の工夫が必要になるのですが、それは今後の課題にしておきたいと思います。

株システムトレードの上手なリスク分散の例

今回利用した指値買いの売買ルールは連載を通じてご紹介しています。参考にしたい方は、連載を通じて設定してみてください。リンクを次章に貼っておきます。

連載まとめ

という訳で、今回はリスク分散と資金管理の設定方法まで公開していまいました。既にイザナミをお持ちの方は追証をして頂いても構いませんし、まだお持ちでない方は是非購入してルール開発の参考にして頂きたいと思います。

参考:株システムトレードの検証ソフト「イザナミ」

今回利用した売買ルールを知りたい方は、連載を第一回からご覧になってください。勝てる売買ルール作りをテーマに連載を展開しました。第一回から順に設定していくと売買ルールが作れる仕組みになっています。

今後は、少しづつシステムトレード開発で気付いた点などをブログに書いていきたいと思います。まったり進行ですので、興味のある方は気長にお待ちください。以上、株システムトレードの開発プロセスのご紹介でした。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

フォローする

スポンサードリンク

ピックアップ記事

  1. 企業アクションで東証一部指定候補を予想
    指定替えを目指す上場企業が取るアクションをヒントに東証一部への昇格候補を予想してみたいと思います。企…
  2. TOPIX組み込み銘柄選定のつぼ
    去る2015年10月28日。どうやらTOPIX買いが行われた形跡がありました。2015年上期までは、…
  3. 半年ほど前からシステムトレードを始めています。今回はいくつかの検証ソフトを使ってみた使用感と評価を述…
  4. 投資書籍をkindleで読む
    今回は、投資の勉強とAmazonの読み放題サービスKidle Ultimatedの相性の良さを語りた…
  5. 個別株CFDの活用方法とトレードアイデア
    前回の記事では、通常の株式売買では空売りできない銘柄でも、CFD取引を利用すれば売り建てすることが可…
  6. 東証一部指定条件を根拠に昇格銘柄を予想する
    今回は、管理人の考える残りの東証一部銘柄を予想していきたいと思います。四季報を使って東証一部指定条件…
  7. 四季報CD版を安く買う方法
    株の銘柄探しに欠かせない四季報。管理人はスクリーニングの使い勝手が良いCD-ROM版を愛用しています…
  8. 個別株CFDで空売り規制銘柄を売る
    今回は個別銘柄を扱うCFD会社「IGマーケッツ証券」を使って、貸借銘柄以外でも空売りをする方法を紹介…
  9. ポーランドズロチ円を使ったFXサヤ取りの手法
    最近、ポーランドズロチ円を使ったサヤ取りの手法が話題を集めています。サヤ取りの元祖と言えばやっぱり株…
  10. 四季報CD-ROMで東証一部昇格銘柄をスクリーニング
    今回は、四季報CD-ROM版を利用して、東証一部指定の可能性がある銘柄を探す方法をご紹介したいと思い…

Twitter でフォロー

スポンサードリンク

GMOクリック証券CFD

株システムトレードのイザナミ

株システムトレードソフトイザナミ
ページ上部へ戻る