先日の相場日記で買いを推奨した田淵電機(6624)。思惑が当たり2月の業績発表では上方修正が出され、その後に株価は上昇を続けました。
管理人は上昇トレンドの当初から目を付け、買っていた訳ですが、この記事を書いている前週の2月23日に利益確定に至りました。この理由と今後の見通しについて、相場日記として語りたいと思います。
- 田淵電機にアナリストの買い推奨
- 2月20日にはTOPIX買い
- アナリスト予想で材料出尽くし
- 利益確定の根拠となるもの
田淵電機にアナリストの買い推奨
先日2月23日、田淵電機関連のニュースを見てみると、こんなニュースが出ていました。いわゆる証券アナリストによる「買い推奨」のニュースです。管理人はニュースを見て、ちょっと早いようですが、保有株式をすべて決済することに決めました。
なぜ買い推奨のニュースで利益確定なのかは後述します。それはおいておいて、田淵電機はもっと前から買ってよい銘柄でした。実際、先日の記事で紹介した通り、管理人は大量に買い込みました。理由は複数あります。以下の通りです。
- 1月の東証一部昇格でTOPIX需要の期待があった
- 上方修正を続けていて好業績の期待があった
- 株価もみ合いから脱出するチャートの形をしていた
- 東証一部銘柄にしてはPERが低すぎる
まあ、当サイトで紹介している複数の買い手法のサインに該当していた訳で、管理人としては自信を持っておすすめできる銘柄でした。そんな理由で、ほぼ全力で買っていた次第です。
ちなみに、利益確定した結果、この銘柄だけで全資産に対する運用利回り+37%というふざけた数字が出ましたね。今年は、もう稼がなくていいんじゃないだろうかとか考えてみたりします。
以前の相場日記と買い材料の詳細については、以下のリンクを読んでみてください。
2月20日にはTOPIX買い
簡単に田淵電機の上昇相場を振り返ってみると、前述の買い材料が見事にはまった形になりました。
- 2月3日:決算発表で上方修正
- 2月20日:TOPIX買い
決算発表は調べれば分かるので、TOPIX買いの方を見てみましょう。
TOPIX買いというのは、東証一部に昇格した銘柄がTOPIX指数に組み込まれ、GPIFをはじめとするパッシブ運用の投資機関に買われることです。俗に言う「インデックス買い」ですね。詳細は以下の記事を参考にしてください。
肝心のTOPIX買いですが、2月20に行われた模様です。以下の通り、管理人がTwitterで呟いてます。
TOPIX買いがそれだと分かったのは、TOPIX指数全体が下落しているのに、1月に東証一部に昇格した3銘柄の株が揃って上昇していたからですね。この不自然な買い方は、TOPIX買いの根拠としていいんじゃないでしょうか。
なお、前日2月19日の田淵電機は、株価が大幅下落しています。前日ー5%からの+7%上昇(TOPIX買い当日)という揺さぶりっぷり。この特徴的な値動きは、今後のTOPIX買いを予想するのに役立つかも知れません。なぜ、このような値動きが出るのか。今度は、この背景の考察を記事にしたいと思います。
アナリスト予想で材料出尽くし
業績の上方修正とTOPIX買いが済み、材料の出尽くし感が漂ってきた2月23日。管理人は、2段階信用まで使って全力買いしていた保有株式をすべて売り抜けました。全部です。当然、値崩れしないように少しずつですが。
この根拠となるのが、下記に紹介するアナリスト予想が出たことです。往々にして、アナリストというのは保守的な株価予想をします。理由は、失敗したくないからです。株価も高値に差し掛かったところで、やっとこさ買い推奨が出たりします。この点、アナリスト予想を買いサインとしている人は、もう少し勉強が必要でしょう。
田淵電機<6624.T>に注目したい。
産業用・民生用トランス、産業用・民生用電源装置、パワーコンディショナーなどを手掛ける。
15年3月期連結業績は大幅増収増益を見込む。2月3日には、太陽光発電用パワーコンディショナーの好調を背景に、2度目となる上方修正を行った。株価は1月後半からの戻りが継続している。連結PERは7倍台。
15年3月期連結業績予想は、売上高が前期比21.5%増の520億円、営業利益は同90.9%増の105億円。第3四半期累計(14年4-12月)連結業績は、売上高が前年同期比29.7%増の379億1800万円、営業利益は同2.5倍の79億4000万円。太陽光発電用パワーコンディショナーの大幅増加に加え、エアコン用リアクタや高周波トランスの堅調推移もあり、大幅増収増益となった。来期は国内太陽光発電市場がピークアウトするとの見方もあるが底堅い業績が見込まれ、その後は海外事業の強化により堅調な業績が期待される。
株価は15年1月21日安値975円から戻り歩調が続き、2月17日終値は1290円。25日線からのプラスカイ離率が16%超であることから、短期的に調整する可能性もある。ただ、14年11月26日高値1290円を完全に上抜ければ、14年9月22日の昨年来高値1850円を目指す段階に移るとみられる。押し目は拾いたい。(武石謙作)
- 保有期間:1カ月
- 目標株価:1550円
- 損切りライン:1100円
◎注目株関連情報は投資の参考として情報提供のみを目的としたものであり、株式の売買は自己責任に基づき、ご自身で判断をお願いします。
[ 株式新聞ニュース/KABDAS-EXPRESS ]
提供:モーニングスター社 (2015-02-18 10:00)
皮肉なことですが、アナリストが買い推奨をすると上昇トレンドが止まってしまうという矛盾もあります。理由は、相場参加者全員が買ってしまうからです。注目銘柄を見ている全員が全員、買い手に回ってしまうと「一体次は誰が買うの?」という話になります。新たな買い手が現れない限り、次の株価上昇トレンドは現れません。
株式相場には、必ず売り手と買い手がいます。株価が上昇するのは、買い手が売り手を食っているからです。草食動物がいて、はじめて肉食動物の生存が成り立つのと同じ原理ですね。限られたマスの中で、全員が捕食者になってしまうと共倒れとなります。また肉食動物の数が増えるのには、新たな獲物が来るか草食動物が増えるかの条件を待つしかありません。
利益確定の根拠となるもの
偉そうに利益確定の哲学を語ってみましたが、実は利益確定を決めた根拠は他にもありました。最後に、ここら辺の見方を語ってみましょう。利益確定の根拠となったものは3つ。一つ目はシナリオの成立。もう一つは移動平均乖離率のチャート分析。最後は出来高の急増です。
シナリオの成立というのは、株式を買った当初の目論見が当たったことを示します。田淵電機に関しては、管理人は以下のイベントが発生するシナリオを描いて買いを入れました。
- 業績発表で上方修正
- 2月末にTOPIX買いが入る
冒頭に書いた通り、2つともイベントを消化したので、当初の目論見が当たった訳です。逆に言えば、管理人はそれ以上のシナリオを持っていない訳で、保有を続ける理由が一旦はなくなりました。ちょっと早いかもしれませんが、「ここらで一旦利益確定するか」という流れになる訳です。
もうひとつは、チャート分析です。25日移動平均線からの乖離が大きくなり過ぎました。25日移動平均線からの許容乖離率はMAX25%が目安です。
移動平均線の意味と読み方には、以下のチャート分析講座を参考にして下さい。今度は、利益確定の目安としての移動平均線の使い方も記事にしてみましょうか。
最後の出来高の急増は、その名の通りです。これまでなだらかに推移していた出来高が急増したら、トレンドの転換を疑う必要があります。詳細は、以下の記事に記しました。参照ください。
以上、田淵電機全力買いの顛末でした。
後日談
最近、本業のサラリーマンが忙しくてアップデートを怠っていました。この記事を書いたはいいんですが、ずっとほったらかしで眠っていたまんまでした。そのような訳で、記事をアップした現在の田淵電機は、すでに短期下落からの押し目買いを狙う展開です。
利益確定をしていてナンですが、この銘柄はまだ上昇の余地がありますよ。現在、再度、買いでチャレンジしている管理人です。田淵電機は機を見て、また記事にしたいと思います。
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