今回も例のごとく四季報CD-ROMを使って、東証一部への昇格期待がある銘柄を探す方法を論じたいと思います。今回の企画が特別な点は、昇格の多い時期を前にして未だに昇格していない「出遅れ期待銘柄」を探す点です。
本来的にIPOを経て上場した企業は2~3年を経過すると東証一部への昇格を狙います。その場合、株価は上がる傾向にあります。この点、東証一部昇格の多い時期(12月、3月)を前に仕込んでおけば儲かるんじゃないかという思惑で買おうという訳です。昇格条件に基づいてスクリーニングで候補を絞り込めば、可能性の高い銘柄を抽出することができるという訳です。
という訳で、以下に予想と方法論を語ります。
- 東証一部昇格銘柄が多い時期
- 四季報CD-ROMでスクリーニング
- 2017年の出遅れ昇格予想
東証一部昇格銘柄が多い時期
最初に東証一部市場への移動・昇格が多い時期のご紹介から。ここ数年の傾向を調べた結果、例年、年末・年度末である12月と3月に東証一部への市場変更が相次ぐことが分かっています。この点は、以前の記事で述べた通りです。
であれば、この時期を前に期待のかかる銘柄を仕込んでおけば、東証一部への昇格で株価高騰を狙うことができるのではないか?と考えた次第です。具体的な仕込みの時期は、丁度、この記事を書いている10月から11月の時期です。年末相場を前にして、直後に株価が動きやすい時期となっている点にも由来します。
そんな折、定期購読している会社四季報CD-ROMが自宅に届きました。早速、スクリーニングをかけて候補を絞り込んでみた訳です。
四季報CD-ROMでスクリーニング
四季報CD-ROMで東証一部昇格期待のかかる候補銘柄を絞り込む方法は、以前も語りました。簡単に言って、以下の昇格条件を満たす銘柄をスクリーニング機能を使って抽出すれば良い訳です。
- 株主数(指定時見込み)2,200人以上
- 流通株式数(指定時見込み)2万単位以上
- 売買高200単位以上
- 時価総額40億円以上
- 最近2年の経常利益の合計5億円以上
まあ、全ての条件を完全に満たして市場移動する銘柄というのはあまりありません。実際のスクリーニングでは少し条件を緩和してやってスクリーニングする必要があります。詳細な方法については、以前の記事をご覧ください。
管理人の場合、既に検索式が完成していて、四季報の新版が届く度にボタンを押すだけの作業となっています。そんな訳で、届いた四季報でも検索を掛けてみました。
著作権の関係上、塗りつぶしてはおりますが、ここに東証一部昇格候補の銘柄名や条件達成の程度を示すデータが入ってくる訳です。
既に一部市場に移っている銘柄が多いのはご愛嬌。この抽出方法が高い確度で当たるためだと考えてください。逆に言えば、残りの銘柄=出遅れ期待銘柄から昇格候補を探せば良いという寸法です。
2017年の出遅れ昇格予想
そんな訳で、上記の手段で抽出した結果から、管理人なりの一部昇格予想をしたいと考えます。大体の判断基準は以下の通りです。
- 上場後2~3年目の銘柄は期待が高い
- 一部昇格のメリットが高い企業は期待が高い
- 逆にIT系(特にゲーム関連)はさほど昇格意欲がない
補足します。本来的には企業が一部昇格するのはメリットがあるためです。そのメリットの高い企業ほど昇格意欲があると読める訳です。具体的には、東証一部上場という肩書きの信用度・知名度が、企業サイドにとっては営業活動や採用活動をしやすくするメリットになります。
そのメリットの高いお堅い業種や一般消費者向けのサービス企業は狙い目と考えます。逆にIT系やゲーム系は業態がBtoBであったり、顧客が信用などに興味が薄い層であったりする訳で、一部昇格への意欲は低いと考える次第です。
管理人の一部昇格予想
前述の方法論で期待銘柄を抽出すると、2017年の昇格期待銘柄は下記のような感じでしょうか。
- 6537 WASHハウス
- 7183 あんしん保証
- 6085 レントラックス
- 3901 マークラインズ
- 3182 オイシックス大地
- 6062 チャームケア
もし将来的に当たっていたら、拍手喝采願います(2017.10.22)。
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