12月に外資系ポジション構築のアノマリー

外資系年末の需要動向

相場のアノマリーを語るシリーズ。今回は外資の需給に絡む、12月のアノマリーを解説したいと思います。

12月と言えば年末です。国内企業は年内の予算消化に向けて躍起になる時期でしょう。一方で、外資系機関は11月に決算処分を終えています。むしろ12月は新年のポジションを買い始める時期に当たります。

そのような訳で、11月買いの12月売りという戦略を検証してみました。以下、詳細を語りたいと思います。

  1. ヘッジファンドの決算売り
  2. 11月に買って12月を臨む
  3. 12月に勝つためのスケジュール
  4. 12月は某投資機関の予算消化も

ヘッジファンドの決算売り

最初にアノマリーの背景にある、株式相場の需給関係を解説しておきましょう。外資系の決算期に伴う処分売りです。11月の初旬~中旬は、特に外資系ヘッジファンドの45日ルールに伴う処分売りが起こりやすい時期となっています。

45日ルールとポジション決済の期間

45日ルールとポジション決済の期間

参考記事:ヘッジファンドの45日ルールと売りの時期

11月のこの時期は特に年末を意識した決算売りが出るのでしょう。他の時期と比較して、良い銘柄が安値で転がっていることが多々あります。国内企業の年内最後の決算が発表される時期と重なることも要因になるかも知れません。ともかく、むやみに売られるイメージがあります。今年2017年も乱高下を見る展開となり、市場を騒がせる結果となりました。

実際のデータは後述するとして、今回の主旨はこの決算売りの安値を買ったらどうなるか?という戦略を検証しました。

11月に買って12月を臨む

という訳で、データの検証です。日経平均のデータを市場の代表例として利用し、戦略の優位性を確認してみましょう。今回検証したルールは以下の通りです。

検証ルール

11月15日(中旬)を過ぎた週の週末に買い、12月15日を過ぎた週の週初めに売る。

別に12月に売る理由はないのですが、検証の都合上このようなルールとしました。このルールで日経平均を売買するとどうなるか? 10年分のデータを検証して出てきた結果が以下の表です。

日経平均年末のアノマリー

検証結果は6勝4敗。値幅の関係もあって、期待値は大きくプラスとなりました。見事、アノマリー成立となった次第です。個別株を選んでやれば、もっと良い結果になるかも知れません。

12月に勝つためのスケジュール

前述のアノマリーを利用するに当たって、スケジュールを作ってタイミングを計ってみましょう。今年、2017年11月のカレンダーで解説します。以下に色々と書き込んだものを示しましょう。

11月株で勝つスケジュール

まず、月初はSQ(指数・オプションの決算日)を意識した値動きになることでしょう。年によって、値動きの上か下かは変わると思います。週末にアメリカの指数の発表が来る年もあります。いずれにしても不確定要素の強い状況なので、様子見や利益確定の売りが無難でしょうか。

ここから中旬の15日までは「45日ルール(冒頭参照)」を意識した売りが入ることでしょう。年によっては相場が崩れるかも知れません。ポジションがあるのなら処分しておきたいところです。

11月株で勝つスケジュール

最後に月末です。この辺りが買いのタイミングと考えます。特に11月23日は勤労感謝の日がポイントになりそうです。今年は飛び石連休ですが、年によっては3連休になることでしょう。こうした連休の前には、連休時のトラブル・リスクを回避した売りが出ることがあります。

個人的には、そうした売りは買いのチャンスだと考えています。そこで、週末金曜に買いの〇印をつけてみました。週末リスクを回避したい方は、月末の最終週が買いのタイミングでしょうか。

12月は某投資機関の予算消化も

最後に国内の年金基金に関する話題を振りましょう。特に注目すべきが、世界でも有数の金融資産を誇るGPIFです。やはり日本の組織だけあって年末に予算の締めが来るようです。そして、予算が余っている年には年末の買いが来るとの噂が巷で囁かれています。

GPIFの特徴として、相場全体が安くなったところで拾ってくるケースが多々あります。この点、11月中旬に売りが相次ぐ状況であれば早めに買いを入れてみるのもありでしょう。世界有数の機関投資家様が救ってくれる期待が持てます。

参考タグ:TOPIX買い

逆に、今年2017年のような株価絶好調の時にどうなるのか見物です。基本的にGPIFは相場を崩すようなことはしないのですが、それでも株価が高い時には利益確定を入れてきます。アベノミクス後の2014年、2015年はアノマリーが外れて売りの方が優勢だった年でした。今となってはGPIFの所業かどうかは分かりませんが、そうした悪い年もあったので今年の値動きは注視しています。

個人投資家としては、マザース銘柄の中長期ポジションを作る時期と考えます。決算発表後の値動きを見ていると、悪くない結果にも過剰に反応して売られた銘柄が多々あります。そんな銘柄でも、年末年始にかけて評価が見直されることでしょう。うまく探して仕込んでおきたいものです。ご参考までに。

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