今回は四季報CD-ROMのちょっと変わった利用方法を解説したいと思います。具体的にはシステムトレード気味にスクリーニングをする方法です。有名な「斉藤指数」を引き合いに出して、解説を加えていきたいと思います。簡単に言って、逆張りの乖離買いです。
- 四季報CDーROMで乖離率を算出する
- 25日線の乖離率でスクリーニング
- 乖離買いは暴落時の買いに効く
四季報CDーROMで乖離率を算出する
最初に手法のご紹介をしておきます。今回利用する手法は、システムトレードの第一人者である斉藤正章さんが広めている乖離買いの方法です。権利関係に配慮して肝心の所はボカしますが、ざっくり以下のスクリーニングで逆張り買いのシグナルを抽出しようという手法です。
- 25日移動平均線からX%乖離している
- 5日移動平均線からY%乖離している
- 上記の2つの条件を満たす銘柄を買い
X,Yの数値がシストレのキモですので、ここでは書けないデータです。ただ、シストレをやる人は大体心得ていて、何回か検証することで最適値を見いだします。かく言う管理人も、X,Yの値は知っていますし、別の重要なファクターも心得ています。
さて、こうした「買いのシグナル」を四季報CD-ROM版を使って抽出しようというのが今回の企画です。四季報CD版をインストール済みの方は、ちょっと立ち上げみてください。
25日線の乖離率でスクリーニング
四季報CD-ROMで何をやるかと言えば、検索式の作成です。移動平均(25日)や当日の株価、四則演算は四季報CD-ROMでも利用することが可能です。特に25日の移動平均と当日の株価さえ分かれば、数学的に乖離率を求めることが可能です。
ここでは、その検索式を公開しましょう。5日移動平均線と25日移動平均からの乖離率は、以下の検索式で求められます。そのままコピペで四季報CD-ROMに入力することもできます。興味のある方は試してみてください。
- 5日移動平均線からの乖離率
- ([DL・日足終値(円)(-1)]-[DL・日足移動平均値5日(円)])/[DL・日足移動平均値5日(円)]*100
- 25日移動平均線からの乖離率
- ([DL・日足終値(円)(-1)]-[DL・日足移動平均値25日(円)])/[DL・日足移動平均値25日(円)]*100
注意したいのは、株価データのエラーをはじくために以下の検索式を追加することです。
- 株価0円の銘柄をはじく検索式
- [DL・日足終値(円)(-1)]>0
なぜか四季報CD-ROMには上場廃止(?)されたはずの銘柄も入っているので、そのままのスクリーニングでは無関係の銘柄まで抽出されます。
乖離買いは暴落時の買いに効く
あとは乖離率を何%に設定するかがキモですね。こればっかりは、読者の方にがんばって解析して頂きたい次第です。興味のある方は、システムトレードのソフトを買っても良いかも知れませんね。管理人も、結局これで試行錯誤してデータを割り出しました。
以上の手順を終えれば、スクリーニングで逆張りの買い候補が抽出できるはずです。もし、やってみて全く候補が出ないなら、それは株式市場が平和な証でしょうね。このスクリーニングは、株式市場が「暴落」と呼ばれる状況になると多くの候補を提示します。
暴落時の目安は、このスクリーニング結果が示す候補の数100以上と言ったところでしょうか。そこでシグナル通りに買えば勝率6割となる訳で、結果的に暴落の底値買いができることがありますね。まあ、底値のシグナルになるので、他にも何かと応用が利きます。管理人も、おすすめの手法です。
今日の教科書は斉藤正章さんの本でした。興味のある方はシストレの世界も覗いてみてくださいね。
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- 2018年 11月 22日
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