日曜2限の株式講座

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GPIFのTOPIX買い日がアトランダムになった件

GPIFのTOPIX買い日がアトランダムになった件

GPIFのTOPIX買い日がアトランダムになった件

先日、10月8日。管理人は、自分のウォッチ銘柄を見ていて不思議なことに気づきました。それは、東証一部の新規指定銘柄に大規模な買いが入っていたことです。いわゆる「TOPIX買い」が行われたのです。

従来は、「TOPIX買い」といえば月末と相場が決まっていました。しかし、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の構造改革が話題になるようになってから、どうにも、株式購入の日を分散しているようです。

今回は、年金筋のTOPIX買いの特徴と最近の傾向を書いていこうと思います。

  1. TOPIX買いとは
  2. 従来のTOPIX買いの日
  3. まさかの月初8日にTOPIX買い
  4. 今後の対策について

TOPIX買いとは

はじめに「TOPIX買い」の定義と特徴について、説明を行っておきましょう。

TOPIX買い

TOPIX指数の構成銘柄に新規に組み込まれた銘柄が、投資機関に買われる現象を指します。

TOPIXの構成銘柄は、具体的には東証一部の市場に上場する銘柄が該当します。東証二部や東証マザーズから東証一部に昇格した銘柄は、必然的にTOPIX構成銘柄に組み込まれます。

東証一部市場に昇格した銘柄が値上がりする傾向にあるのは、TOPIX指数に組み込まれるためです。投資機関は、TOPIX指数に連動するようポートフォリオを組んでいます。投資機関はポートフォリオにTOPIX新規構成銘柄を組み込むべく、現物株を買ってきます。

投資機関の筆頭は、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)です。その運用資産は130兆円近くにも登り、世界で5本の指に入ります。その莫大な運用資金で買い入れるため、ポートフォリオの数%だけの金額であっても、株価を大きく上昇させます。大幅な買いが新規構成銘柄ばかりに集中するので、この現象を知っている人はTOPIX買いがあったことが分かります。

このTOPIX買いの日を狙って、投資機関の買いに乗じる手法が小判ざめ投資法です。あらかじめ株価が上がることを予想することができるので、便乗しておこぼれに預かろうという戦法です。詳細は、以下の記事をご一読ください。

参考記事:TOPIX買いで小判ざめ投資法

従来のTOPIX買いの日

小判ざめ投資法を実践するためには、一つ重要なポイントがありました。それは、TOPIX買いが行われる日を的確に予想することでした。株価が上がる日を具体的に予想することができないと、効率的に利益を出すことが難しい状況がありました。

TOPIX買いの日を予想する方法としては、ひとつヒントになる情報がありました。それは、東証一部に新規に採用された銘柄が、TOPIX指数の算出銘柄に組み込まれる日です。実は、算出銘柄に組み込まれる日が、東京証券取引所のHPに公表されています。以下は、同HPから引用した内容です。

(1)算出対象の追加及び除外
修正を要する事項 市場第一部への新規上場(直接上場、他証券取引所経由)
修正日 新規上場日の翌月末(最終営業日)

東証HP「東証指数算出要領」(p.6)より

どうも、年金筋もこの組み込み日を意識しているようです。従来は、TOPIX組み込み日に合わせて、月末最終営業日にTOPIX買いが行われる傾向がありました。

まさかの月初8日にTOPIX買い

ところが、最近、TOPIX買いを平常運転できない諸事情が出てきました。GPIFの構造改革が国会で議題に挙がっていることです。問題になるのは、GPIFが株式を買い付けている事実が、広く世間に広まったことです。アベノミクスの前までは、株式取引をする投資家でも、ごく一握りの人しか知らない事実でした。

GPIFにとって困るのは、TOPIX買いの手の内を読まれて、多くの投資家、場合によっては投資機関が同じ銘柄を買うことでしょう。ただでさえ資金規模が大きくて現物株の供給が追いつかないのに、これ以上、需要が増えてはたまりません。少なくとも、手の内を読まれると、運用に大きな支障をきたします。

そこでGPIFが取ったであろう戦略が、「TOPIX買い日ずらし」です。先日、10月8日に予想外のTOPIX買いが起こりました。

10月8日の顛末

管理人はTOPIX買い銘柄をYahooポートフォリオで管理しています。以下は、そのウォッチ銘柄を10月8日引け後にキャプチャしたものです。

10月8日のTOPIX新規採用銘柄の値動き

10月8日のTOPIX新規採用銘柄の値動き

ご覧の通り、すべての銘柄が大きく高騰しています。10月8日のTOPIX指数はおおきなマイナスで引けていますから、TOPIX構成銘柄も全般的にマイナスであったはずです。明らかに不自然な現象です。

これらの銘柄は、すべて先月9月に東証一部に指定された点にも注目してください。それ故のTOPIX買い予想銘柄です。

一部市場への変更日 銘柄 コード 旧市場
9/1 日本管理センター 3276 東証二部
9/3 ディーブイエックス 3079 東証二部
9/5 橋本総業 7570 東証二部
9/5 サイバーエージェント 4751 東証マザーズ
9/11 ウチヤマホールディングス 6059 東証二部
9/11 不二電機工業 6654 東証二部
9/12 盟和産業 7284 東証二部
9/16 ウイン・パートナーズ 3183 東証二部
9/16 スターツコーポレーション 8850 JASDAQ
9/19 アグロ カネショウ 4955 東証二部
9/19 ネクステージ 3186 東証マザーズ
9/24 クイック 4318 東証二部
9/26 ルネサスイーストン 9995 東証二部
9/25 アイフィスジャパン 7833 東証マザーズ

2つの共通点により、結論として、10月8日の買いはTOPIX買いであったことを確信しました。従来のルールであれば、月末に行われるはずであったTOPIX買いの日が前倒しされたのです。

今後の対策について

以上の通り、TOPIX買いの日については今後は予想が難しくなりそうです。もっとも、これまでも買い日の予想が外れたり、TOPIX買いの日に売られたりと、動きを読めないことがありました。まあ、そもそも決められたルールがあるものでもなく、年金筋の都合で変わるものです。予定が狂うことも織り込んでおいた方がよいでしょう。

ただ、多少のルールが変わっても、根本的なTOPIX買い需要は変わらないようです。

  • 東証一部指定銘柄は翌月にTOPIX買いが行われる
  • 買い入れ規模は銘柄の時価総額に比例

この辺りの買い入れルールは変わらないようです。この点、新規の東証一部指定銘柄をあらかじめ仕込んでおけば間違いはなさそうです。ただ、買い入れは、タイミングを見計らって安い時期を狙っていくべきでしょう。銘柄選定も、テクニカルトレンド重視で行うとよさそうです。

一点気になるのが、買いの動機です。今回、10月8日までは日経平均とTOPIX指数が下落トレンドにあり、下値を割るかもしれない状況が続きました。その状況での年金筋の買い入れとなると、株価下支えの意図があったのかも知れません。今後も同様の値動きがあれば、予想のヒントとなりそうです。注視してみていきたいと思います。

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  • コメント ( 2 )
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  1. 7日に発表された浮動株比率を見てコバンザメが買っただけなのではという気がします。TOPIXに連動するパッシブ運用をGPIFがしているのなら、組み入れ日以外に買う理由がありません。(どの程度エンハンストで運用しているかわかりませんが)

    • ガッツ@管理人

      小判ザメが買ったという推測はちょっと難しいですね。相応の腕がある個人投資家なら、8日の下落相場での買いはためらいます。浮動株比率も、買いの材料としてはちょっと難しいのではないでしょうか。あるとすれば、個人ではなく、機関投資家でしょうか。

      ちなみに、近年では、GPIFはTOPIX組み入れ日以外にも、普通に買っています。必ずしも厳密にTOPIXポートフォリオを組む必要もありませんので。ここら辺は、元祖小判ザメ投資の頃と比べて、事情が変わっていると思います。

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