3月の株主優待で儲ける買い手法

人気の高い3月優待の銘柄で儲ける手法を紹介します。新年に買って、権利日前に売る方法です。

3月と言えば、企業の決算月です。同時に、株式の世界では株主優待の権利日を設ける企業が多数ある季節でもあります。そんな株主優待を目当てに、人気の銘柄は新年から株価が上がる傾向があります。要は、そんな優待銘柄を選定して買いを入れてみようというお話です。

以下、具体的な銘柄名を交えつつ解説していきたいと思います。

  1. 3月優待銘柄で儲けるコツ
  2. 2018年の具体的な優待銘柄
    • 秋川牧園(1380)
    • ココス(9943)
    • 久世(2708)
  3. 緩い相場は株主優待が効く

3月の優待銘柄で儲けるコツ

最初に方法論の解説をしましょう。冒頭に書いた通り、3月の優待銘柄に入る買いを見越して、新年早々から仕込んでおきましょうという方法です。ただ、これだけでは曖昧ですので、今回はもう少し具体的に解説します。

まず、銘柄探索の時点で目指す目標は、以下のパターンのチャートを探すことです。

3月優待の株価上昇を狙う

つまりは「1月に上昇が始まって3月にピークを迎える」というパターンを例年繰り返している銘柄を探すことですね。簡単に言って、株主優待の人気銘柄によくあるパターンです。というのも、1月頃から優待を目的とした個人の買いがじわじわと入り、3月の権利落ちと同時にピークアウトするためです。

上記のパターンを描く優待銘柄は、株式スクリーニングを利用するとうまく探すことができます。具体的には、以下の条件で検索を掛ければ良いのです。

  1. 3月の優待銘柄である
  2. 食品もしくは金券等の人気優待銘柄
  3. JASDAQ市場が狙い目(個人の資金で良く動く)

後は抽出された銘柄のチャートをめくっていけば、お目当てのチャートパターンに出会えるはずです。といっても、JASDAQ銘柄に限れば、スクリーニングが終わった時点で、候補は30あるかないかでしょう。小一時間もあれば、目欲しい銘柄を見つけることができます。

2018年の具体的な優待銘柄

前述の方法で見つけた目欲しい銘柄を具体的にご紹介していきましょう。2018年の年明けに管理人なりにチョイスした銘柄です。今回は前述の方針を一貫させるためにJASDAQ銘柄に限定しました。

まあ、あくまで一例であって、うまくいきそうならマザーズ銘柄や東証一部銘柄を混ぜても良いと思います。

秋川牧園(1380)

最初の銘柄紹介は秋川牧園(1380)です。以下のチャートを見てください。毎年、1月から3月は株価が上昇していることが分かります。

秋川牧園(1380)の株主優待買い

チャートはSBI証券より

この企業は、無投薬の鶏卵や加工肉を販売する卸売業です。それゆえに株主優待も自社製品。おいしそうな鶏肉が送られてくるようです。これぞ、ザ・人気優待というタイプのギフト品となっています。

秋川牧園(1380)の優待品

写真はSBI証券より

もっとも、株主優待を取るかどうかは別の問題。今回の目的とするところは、あくまで人気の優待銘柄で株価差益を狙うことです。空売りで両建てする方法もアリですが、逆日歩の懸念があることはお忘れなく。以下の記事もご参考までに。

  • 記事:両建てで株主優待のタダ取り
  • 記事:8月の株主優待~両建てタダ取り失敗の巻き
  • ココス(9943)

    同じく、ザ・人気優待と言えるココス(9943)のチャートをご紹介します。株主優待はお食事券です。全国に展開するココス、もしくはゼンショーグループの各店で使うことができるチケットがもらえます。

    ココスの株主優待買い

    チャートはSBI証券より

    ご覧の通り、チャートは5年連続で1月上昇・3月ピークアウトのパターンを描いています。歴史は繰り返すと言いますが、毎年恒例の値動きとなっています。それだけ人気の優待なのでしょう。

    ただ、個人的にはこの手のデフレ産業は、今年から経営が厳しくなる業界だと思います。従来は、長引くデフレ不況で安く人を雇うことができました。ただ、2017年からは求人倍率も上がり、それに伴って人件費も上がっています。好景気となった現在の環境では、商品・サービス自体が凡庸なままの産業が、従来ほどに利益を上げることはないと思います。

    久世(2708)

    最後に少しカーブを掛けた銘柄をご紹介します。久世(2708)です。この企業は、先に触れた外食産業に食品を卸売りする会社です。株主優待は、ずばり「米」です。

    久世(2708)の株主優待は無洗米

    写真はSBI証券より

    味のほどは定かではありませんが、こうした生活必需品も人気が高い株主優待の一品ですね。主婦の方や、私のようなお父さん投資家であればご理解頂けると思います。結局のところ、株主優待ってのは家族の理解を得るためにあるのですよ。

    それはそうと、肝心のチャートは以下のようになっています。例のごとく、1月~3月は株価が上昇するパターンを描いていますね。今年も3月の株価が楽しみな銘柄です。

    久世(2708)を株主優待で狙う

    チャートはSBI証券より

    緩い相場は株主優待が効く

    最後に、今回の手法について私見を少々。個人的に、今年2018年は緩やかな上昇相場が続くものだと思います。アベノミクスが始まった当初も上昇相場でしたが、もっと激しさがありました。ただ、今年2018年は年末まで大きな材料もなく、無難で緩やかな相場が続くもんだと考えています。

    そんな「緩い」相場って、意外と買う銘柄が見当たらないのですよね。日経平均を見ての通り、巷の人気銘柄は既に高値圏に入っています。ここから新規の買いを入れるのは、経験のある投資家ほど躊躇するのではないかと思います。そんな中、割高でも買い需要が入りそうな優待銘柄は、希少な鉄板銘柄になると考えています。

    巷では、ビットコイン長者だの億り人だのと、非常に景気の良い話題が話が溢れかえっています。ただ、いきなりビットコインに走る初心者投資家って少ないんじゃないでしょうか。むしろ、管理人は株をやる人が増えると考えています。そうした初心者が最初に考えるのが、まず株主優待ですね。別に株主優待が悪いとは言いません。結果として、優待銘柄に需要が出やすいという主張です。

    以下は、今日の教科書です。優待投資と言えば夕凪さん(著者)ですね。今回の記事は、管理人なりにアレンジを加えてご紹介しました。

    by カエレバ

    本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

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