オークマ(6108)を決算前から空売りした理由

オークマ(6108)を決算発表前から空売りした理由

8月に入って、夏の決算発表が本格化してきました。昨年の業績が良かったためか、今年は決算に対して投資家の目が厳しくなっているように感じます。

そんな決算発表の最中、空売りで大きな利益を出しました。オークマ(6103)の空売りです。チャート的、ファンダメンタルズ的に、決算発表の前から空売りのチャンスがありました。

この記事では、決算発表前空売りのノウハウを交えて、解説していこうと思います。

  1. オークマのチャート分析
  2. 工作機械業界の景況感
  3. 3日下落で利益確定

オークマのチャート分析

まずは、決算発表直前のチャートを振り返ってみましょう。以下は、8月1日時点のオークマ(6103)のチャートです。

オークマ(6108)決算発表前のチャート

オークマ(6108)決算発表前のチャート

チャートを見ての考察は、以下の通りです。

  • ここ最近の株価は不調。第一印象は下げトレンド。
  • 現在価格は価格帯出来高の真上。ニュートラルな位置にある。
  • しかし、一旦、下げトレンドが出れば支える価格帯がな。次のサポート850円まで真っ逆様。
  • 7月中旬に一度下げるも巻き戻す。下落トレンドによくある動き。決算発表への期待感か?
  • 逆に、下向きチャートからの大幅高はなさそう。
  • これは決算が発表されるまえに売り建てしても良いのではないか?業績が悪ければ、大きな利益が見込める。

個人的には、売りの急所となるところだと考えました。もっとも、あえて決算前に空売りしようと思ったのは別の理由です。次章で解説します。

工作機械業界の景況感

前章では、もっともらしい理屈をこねてみましたが、実はオークマに注目したのには、ある一つの理由があります。それは、同じ工作機械メーカーのツガミ(6101)の決算発表が前週にあったことです。

2015年3月期連結第1四半期、経常損益1,676百万円。IFISコンセンサスを下回る水準。

ツガミ(6101)が7月30日に発表した2015年3月期第1四半期の経常損益は1,676百万円、直近のIFISコンセンサス(2,203百万円)を23.9%下回る水準だった。また同日発表された業績予想によると通期の経常損益は前回予想を据え置き、5,800百万円を予想、IFISコンセンサスを8.7%下回る水準となっている。尚、中間の経常損益は3,800百万円を予想、直近のIFISコンセンサスと同水準となっている。

yahooファイナンスより

ご覧の通り、ツガミが業績不振を発表しています。ということは、工作機械業界は決して景気のよくないことがわかります。

同じ業界同士というのは、景気が連動する傾向にあります。その点、ツガミに固有の業績不振の理由がないのであれば、他のメーカーの業績も決してよくないことでしょう。この当たりの詳細とトレード手法については、下記の記事で紹介しています。

参考:業績発表のアノマリー~決算期の先回り買い手法

オークマは、工作機械業界の最大手ではありますが、アベノミクス後の相場でも、良いニュースを聞きません。同じ業界でも、ギルデマイスターと経営統合した森精機(現DMG森精機)や金属3Dプリンタを開発したソディックには見劣りします。

以上のファンダメンタル的な理由でオークマに注目しました。チャートを確認したら、前述の通り売りの好機であったため、仕掛けてみたという訳です。

3日下落で利益確定

結果として、空売りは大きな利益を出しました。新規建て後の決算発表は、案の定、業績不良。翌日、株価は窓を開けて下落しました。

オークマ(6108)の決算後のチャート

オークマ(6108)の決算後のチャート

この時点で、予想していた株価(860円)に達しましたが、利益確定にはちょっと早い気がします。得てして、株式は大きな下げがあったときは、続け様に下落します。

オークマ(6108)の空売り利益確定

オークマ(6108)の空売り利益確定

実際、その通りになったので、ここらで利益確定です。これでも、まだ早かった気がしますが、さすがに急に下げ過ぎました。移動平均線からの解離も大きくなったので、潮時との判断です。

利益は一単元(1000株=約90万円)に対して、10万円超でした。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

スポンサードリンク

ピックアップ記事

  1. 500万円チャレンジスタート
    皆様、新年あけましておめでとうございます。この記事は2022年1月9日に書いています。 年が明…
  2. 投資書籍をkindleで読む
    今回は、投資の勉強とAmazonの読み放題サービスKidle Ultimatedの相性の良さを語りた…
  3. 半年ほど前からシステムトレードを始めています。今回はいくつかの検証ソフトを使ってみた使用感と評価を述…
  4. 個別株CFDで日経225構成銘柄を売買
    今回は株システムトレードの少し限定された使い方をご紹介したいと思います。日経225銘柄に絞った運用ル…
  5. 個別株CFDで空売り規制銘柄を売る
    今回は個別銘柄を扱うCFD会社「IGマーケッツ証券」を使って、貸借銘柄以外でも空売りをする方法を紹介…
  6. 暴落相場を出来高から予想する
    アベノミクス以降、度々起こる日経平均の暴落。今回は、暴落の予兆を予め分析し、先物やETF、個別銘柄の…
  7. 破産しないための株式リスク分散法
    株システムトレードの連載第5回。今回は資金管理について解説したいと思います。 勝てるルールさえ…
  8. 売買ルールをイザナミでシステム化
    今回は株のシステムトレード検証ソフト「イザナミ」を使って売買ルールを作る手順を紹介します。 安…
  9. 株システムトレードの基本機能について
    株のシストレツールは何ができるソフトウェアか? 今回は上記の疑問に答える記事を書いていこうと思…
  10. ポーランドズロチ円を使ったFXサヤ取りの手法
    最近、ポーランドズロチ円を使ったサヤ取りの手法が話題を集めています。サヤ取りの元祖と言えばやっぱり株…

Twitter でフォロー

スポンサードリンク

GMOクリック証券CFD

【スポンサードリンク】株システムトレードのイザナミ

株システムトレードソフトイザナミ
ページ上部へ戻る