8月に入って、夏の決算発表が本格化してきました。昨年の業績が良かったためか、今年は決算に対して投資家の目が厳しくなっているように感じます。
そんな決算発表の最中、空売りで大きな利益を出しました。オークマ(6103)の空売りです。チャート的、ファンダメンタルズ的に、決算発表の前から空売りのチャンスがありました。
この記事では、決算発表前空売りのノウハウを交えて、解説していこうと思います。
- オークマのチャート分析
- 工作機械業界の景況感
- 3日下落で利益確定
オークマのチャート分析
まずは、決算発表直前のチャートを振り返ってみましょう。以下は、8月1日時点のオークマ(6103)のチャートです。
チャートを見ての考察は、以下の通りです。
- ここ最近の株価は不調。第一印象は下げトレンド。
- 現在価格は価格帯出来高の真上。ニュートラルな位置にある。
- しかし、一旦、下げトレンドが出れば支える価格帯がな。次のサポート850円まで真っ逆様。
- 7月中旬に一度下げるも巻き戻す。下落トレンドによくある動き。決算発表への期待感か?
- 逆に、下向きチャートからの大幅高はなさそう。
- これは決算が発表されるまえに売り建てしても良いのではないか?業績が悪ければ、大きな利益が見込める。
個人的には、売りの急所となるところだと考えました。もっとも、あえて決算前に空売りしようと思ったのは別の理由です。次章で解説します。
工作機械業界の景況感
前章では、もっともらしい理屈をこねてみましたが、実はオークマに注目したのには、ある一つの理由があります。それは、同じ工作機械メーカーのツガミ(6101)の決算発表が前週にあったことです。
2015年3月期連結第1四半期、経常損益1,676百万円。IFISコンセンサスを下回る水準。
ツガミ(6101)が7月30日に発表した2015年3月期第1四半期の経常損益は1,676百万円、直近のIFISコンセンサス(2,203百万円)を23.9%下回る水準だった。また同日発表された業績予想によると通期の経常損益は前回予想を据え置き、5,800百万円を予想、IFISコンセンサスを8.7%下回る水準となっている。尚、中間の経常損益は3,800百万円を予想、直近のIFISコンセンサスと同水準となっている。
ご覧の通り、ツガミが業績不振を発表しています。ということは、工作機械業界は決して景気のよくないことがわかります。
同じ業界同士というのは、景気が連動する傾向にあります。その点、ツガミに固有の業績不振の理由がないのであれば、他のメーカーの業績も決してよくないことでしょう。この当たりの詳細とトレード手法については、下記の記事で紹介しています。
オークマは、工作機械業界の最大手ではありますが、アベノミクス後の相場でも、良いニュースを聞きません。同じ業界でも、ギルデマイスターと経営統合した森精機(現DMG森精機)や金属3Dプリンタを開発したソディックには見劣りします。
以上のファンダメンタル的な理由でオークマに注目しました。チャートを確認したら、前述の通り売りの好機であったため、仕掛けてみたという訳です。
3日下落で利益確定
結果として、空売りは大きな利益を出しました。新規建て後の決算発表は、案の定、業績不良。翌日、株価は窓を開けて下落しました。
この時点で、予想していた株価(860円)に達しましたが、利益確定にはちょっと早い気がします。得てして、株式は大きな下げがあったときは、続け様に下落します。
実際、その通りになったので、ここらで利益確定です。これでも、まだ早かった気がしますが、さすがに急に下げ過ぎました。移動平均線からの解離も大きくなったので、潮時との判断です。
利益は一単元(1000株=約90万円)に対して、10万円超でした。
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