今回は株式投資の一環として、トルコ株ETF(上場投信)を取り上げたいと思います。
トルコと言えば、先日のトルコショックで大幅な通貨下落が起こった国です。しかし、その後に中央銀行が政策金利を引き上げました。結果、為替レートは小康状態を保っています。むしろ、為替の利回りが良いためにリバウンドするのではないかという思惑すら出てきています。
「悲観で売られたそこが底」という訳で、トルコ投資はここらに投資妙味があるのではないかと考えます。トルコ株への投資方法を紹介がてら、相場観を語っていこうと思います。
- トルコ中央銀行が通貨防衛を開始
- トルコ株ETFは為替レートの影響を受ける
- 日本の証券会社でトルコ株ETFを買う
- 2018年の新興国投資を考える
トルコ中央銀行が通貨防衛を開始
投資環境の変化からお伝えしていきましょう。長らく下落を続けてきたトルコリラですが、トルコショックで暴落の憂き目に遭いました。これは日本でも多くのメディアで伝えられた通りです。しかし、その後にトルコ中央銀行が政策金利の引き上げを実施したのです。
これはいわゆる通貨防衛の開始を意味します。長らくトルコ政府の圧力で金利の引き上げを見送ってきた中央銀行ですが、加速するインフレに危機感を持ち始めました。9月13日の政策会合では、政策金利を引き上げ。史上稀に見る24.0%に主要金利を引き上げました。
そんな事態を受けて、トルコリラは急伸。現在は為替レートがリバウンドの値動きを見せ、投資環境の変化を見せ始めています。以下は、そんなトルコのETF(上場投資信託)の値動きです。
ここら辺の事情に関しては、以下のブログで詳細を綴っています。興味のある方は、ご覧ください。
関連記事:トルコ投資に好材料!遂にトルコ中銀が政策金利引き上げへ
トルコ株ETFは為替レートの影響を受ける
トルコリラの為替レートについて触れたのは、トルコ株のETFが為替レートの影響を受けるからです。例えば、前述のISHARES MSCI TURKEY ETFだと完全に為替ヘッジなしのトルコリラ建てです。トルコリラの為替レートが上がる分だけ、基準価格に反映されます。
為替ヘッジが可能かというとそうでもありません。為替の売りヘッジを行うと為替の売り利回りがETFの利回りを超えてしまうからです。厳密には、トルコ株の上昇分だけを掬い取ることができるのですが、正直に言って旨味のないヘッジとなっています。
トルコ株ETFは為替レートの影響を受ける。つまり、円高トルコリラ安の時に仕込むのが賢い運用方法となっています。
問題のトルコリラ円(現在レート:17.9円)に関してですが、目先は20円~22円のリバウンド局面にあると言われています。大底を狙うのであれば、この辺りが仕込み時ではないかと考えます。
日本の証券会社でトルコ株ETFを買う
さて、日本の証券会社でトルコ投資を行うにはどのようにすればよいか?
一つの方法は、前述のISHARES MSCI TURKEY ETFを買い付ける方法です。米国のNASDAQに上場している投資信託ですが、SBI証券を始めとして日本の代表的な証券会社であれば扱いがありますね。米国のMSCIという会社が算出した指数を元にして基準価格が決まる投資信託です。
ただし、外国株式のトレード口座を作らなければならないので、ちょっと敷居は高い方法です。まあ、一般の証券会社に口座をお持ちであれば、たいした手間ではないのですが。
他の方法としては、日本国内の証券会社が運用している投資信託を買うという方法もあります。こちらの場合、何種類もあるので選択に迷うかも知れません。まあ、「トルコ株式」と名の付くものであれば、株式ETFと同じカテゴリの商品です。逆に「トルコ・ボンド」とか「トルコ債券」という名称であると、債券のカテゴリですのでちょっと趣向は異なります。
上記のキャプチャはSBI証券のHPから拝借しました。
2018年の新興国投資を考える
最後に管理人なりの相場観を語りたいと思います。個人的にはそろそろ新興国投資にも投資マネーが入ってきて良いのではないかと思っています。米国株や日本株もこの秋から盛り上がりを見せることでしょう。ただ、どうにも割高感が否めません。より高い収益を求めるなら、やはりハイリターンの新興国投資ということになるでしょう。
目先の材料としては、トランプ大統領の保護主義で新興国は苦戦を強いられています。ただ、その背景には米国中間選挙の票集めが見え隠れしています。要は海外の問題に国民の目を向けさせて、不満を逸らそうという手法ですね。メキシコやトルコ、中国辺りがターゲットにされているのが最近の状況です。
ただ、米国の中間選挙も11月からスタートします。今が9月の終わりですから、そろそろ政策内容の総まとめに入る時期ですね。メキシコとのNAFTA再交渉も大筋で合意がなされ、中国の関税措置もおおよそ決定。トルコの外交問題はまだ収束していませんが、そろそろ互いに歩み寄りが始まるのではないかと思います。
そんな訳で、トルコを始めとして2018年の下期からは新興国株式にリバウンドの流れが出るのではないかと思います。当たるも八卦当たらぬも八卦。興味のある方は、ご自身でも色々と調べられてみてください。
興味のある方は、関連記事も是非読んでみてください。
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今後のトルコ・リラの上昇に大いに注目したい!