今回は株のシステムトレード検証ソフト「イザナミ」を使って売買ルールを作る手順を紹介します。
安定的に勝つ株式売買を続けたい。そんなニーズが株式業界には少なからず存在します。その一つの解がシステムトレードです。ですが、勝ち続けるシステムを作るのは一朝一夕の努力ではなかなかできません。そこで、本ブログでは実例付きで売買システムを作るための手順を解説していこうと思います。
今回は連載第一回です。ルール作りの基本から始めたいと思います。
- 今回紹介する売買ルールについて
- イザナミを使った売買ルールの設定
- 売買ルールの検証結果
- 次回予告
今回紹介する売買ルールについて
最初に今回ご紹介するルールの説明から入りましょう。簡単なルールですが、非常に強力な威力を発揮する売買ルールです。使う指標はひとつだけ。その効果は検証してからのお楽しみです。
今回利用するルールは以下の通りです。
- 仕掛けのルール
25日線からの乖離が-20%を下回ったら、翌日の寄り付きで買い。
- 手仕舞いのルール
利益が10%出たら、翌日の寄り付きで売り
- 損切りのルール
10%の損失に対して逆指値の売り
「え?これだけ?」と思う方がいるかも知れません。ご安心を。連載の回を重ねるごとに段々とブラッシュアップして使えるルールに仕上げていきます。というより、これだけでも勝てるルールになっています。検証結果をお待ちください。
売買ルールの肝としては、強烈な売りが入った銘柄に対し、逆張りの買いを仕掛ける内容となっています。売りが入った銘柄は総じて移動平均線からの乖離(かいり)が進みます。その乖離が進んだ銘柄をピックアップし、買いを仕掛けようというルールになっている訳です。
また、-20%という数字はあくまで一例に過ぎません。ただ、この数字を増やしたり減らしたりすることも、またシステム作りのポイントになってきます。具体的なやり方については、今後の連載で紹介していこうと思います。
イザナミを使った売買ルールの設定
それでは、実際の検証内容に移りましょう。今回のシステムトレードを検証するソフトはイザナミ(スポンサードリンク)です。検証ソフトとしては有名どころで、管理人も推奨したい使いかっての良いソフトウェアとなっています。
まずは、仕掛けのルールの設定方法です。25日線からの乖離を設定するだけなので、イザナミを使えば設定は楽々簡単に行うことができます。以下のスクリーンショットを参考にして、仕掛けのルールを設定してください。
同じく、次に手仕舞いと損切りの逆指値を入れる設定を行います。以下は、イザナミ上で設定する手仕舞いのパレットアルゴです。同じく、スクリーンショットを参考にルールを設定してみてください。
イザナミを利用する場合は、以上の設定を行うだけで売買ルールの入力が完了します。尚、他の検証ソフト(システムトレードの達人など)でも応用は利くかと思います。試してみてください。
売買ルールの検証結果
前述の売買ルールが入力できたら、早速検証してみましょう。イザナミの検証ボタンを押せばプログラムが走って、検証結果を算出してくれます。
という訳で、以下は先ほど入力した売買ルールの検証結果です。
結果はご覧の通り、PF(プロフィットファクター)は2%を超えてきていて、なかなか使える売買ルールとなりました。
同じく、資産の移り変わりも見てみましょう。以下の通りになります。
買いのルールですから、2008年のリーマンショック後はマズイ結果となっています。ただ、それ以外の部分では概ね右肩上がりの資産曲線となっています。個人的には、現段階でこのレベルの内容であれば、十分モノになるタイプの検証結果だと考えます。
次回予告
以上の通り、今回の一連の検証方法で一応は勝てる売買ルールを作成することができました。ただし、あくまで現段階では粗削りなルールに過ぎません。次回以降は、もう少し内容をブラッシュアップするための手順を紹介していこうと思います。
次回予告としましては、25日線乖離率の応用例であるケルトナーチャネルを利用した売買ルールを紹介したいと思います。ご期待ください。
コメント
- 2018年 11月 04日
- 2018年 11月 19日
- 2019年 3月 17日
- 2019年 6月 13日トラックバック:株シストレにおける逆張り・順張りストラテジーの特徴
いつも楽しく読ませて頂いてます。
イザナミを持っていたので同じ条件で検証してみました。
概ねご紹介通りに近い結果がでましたが最適分散投資の設定によって大分成績が変化してしまいますね。この辺りの設定はどうされているのかもご紹介いただけると幸いです。
続編も楽しみにしております。
カブ太郎さん、こんにちは。
そうですね。ネタばらしすると、このルールはレバレッジを上げるとリーマンショックで破産します。今後の展開は、フィルターとレバレッジの調整がキモですね。ご期待ください。