イザナミで使えるブレーク法のルール

今回は人気のシリーズである株シストレのルール紹介をしていきたいと思います。ブレーク法のルールです。

ブレーク法は高値を更新した際に買い、さらに高値で決済する順張りの売買手法です。相場が好調な時ほど利益が出やすく、ドローダウンが少ないことが特徴です。例のごとく、シストレツールのイザナミで検証していきます。

1回の売買で得られる利益の期待値は約3%です。少ないようでいてもタイミングが合えば強力な武器になります。以下、ルールを完全公開していきたいと思います。

50日間の高値で買うルール

早速ですが、売買ルールの具体的な内容から見ていきましょう。今回紹介するルールはブレーク法のルールです。過去50日間の高値を更新した所で買いを仕掛ける手筈となっています。以下、詳細です。

売買ルールの具体的内容
  • 新規建てのルール
  • 日経平均の移動平均25日線が上向き
  • かつ、過去50日間の押しが30%以内である
  • かつ、終値が過去50日間の高値より大きい
  • 決済のルール
  • 利益が15%以上
  • もしくは、保有日数が120日以上
  • 損切りは-10%

ルールそのものはややこしいのですが、図にすると概要は結構シンプルです。イメージ的には以下のように描けます。

ブレーク法の買いルールイメージ

ひと言で言えば「押しの浅い上昇トレンドの銘柄をブレーク法で買う」というルールになっております。一般のブレーク法に加えて、押しが浅い(30%)という条件を加えたところが手法のミソとなっております。

イザナミにルールを落とし込む

さて、この手法をイザナミに入力していきましょう。買いルール・決済ルールをそれぞれスクリーンショットにとってみました。イザナミをお手持ちの方は、参考にして入力してみてください。検証して下さればOKです。

買いのルールは以下の通りです。

イザナミのブレーク法仕掛けのルール

決済のルールは以下の通りです。

イザナミのブレーク法手仕舞いのルール

さらに、今回の手法では日経平均フィルターを利用しています。日経平均の移動平均線を取って、傾きを調べているのですね。日経平均の移動平均線は、イザナミの「相場情報」を利用して作成します。同じく、スクリーンショットを掲載しておきます。

イザナミ相場情報の対象銘柄を日経平均に限定する

イザナミ相場情報で日経平均を集計する

日経平均フィルターについては、後述します。

売買ルールの詳細解説

具体的な売買ルールの紹介が終わった所で、中身の紹介をしていきましょう。今回はブレーク法のエッセンスとして、まず「50日の高値を更新したら買う」という基本のルールを作成しました。

それに加えて、いくつかのフィルターと手仕舞いルールを設けています。具体的には以下の通りです。

  • 日経平均フィルター
  • 押しのフィルター
  • トレーリングストップによる手仕舞い

以下、解説していきましょう。

日経平均フィルターで上昇相場を狙う

最初のフィルターがこちら。日経平均フィルターです。端的に言って、日経平均が上昇局面にある場合のみ、売買を行うというルールです。

イザナミでは「相場情報」というシステムを利用すると、上記の条件を表現することができます。相場情報の設定方法をもう一度、確認しておきましょう。

イザナミ相場情報で日経平均を集計する

上記の通り、(日経平均の)25日移動線が前日より高い場合に集計を行うというシステムです。判定が〇であれば集計結果は「1」、そうでなければ「0」を返します。この集計結果を売買ルールに利用している訳ですね。

相場情報は相場の全体的な値動きを把握するのに利用することが多々あります。イザナミ初心者の方は、ここで利用方法を覚えてしまいましょう。他にも色々と用途がありますので。

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押しのフィルターを入れて勝率アップ

次に押しのフィルターについて解説します。今回のブレーク法では、事前情報として「押しの比率が30%以内である」という銘柄に限定しています。この30%という所がミソです。なぜなら、このフィルターが押しの浅い銘柄をふるいだしてくれるからです。

一般に言って、上昇の勢いが強い銘柄ほど押しが浅くなる傾向にあります。ブレーク法の性質から言って、上昇の勢いが強い銘柄ほど有利なのでフィルターを入れて勝率を上げている訳ですね。このフィルターがないと勝率ダメダメなルールとなってしまいます。ここ重要です。

イザナミのブレーク法仕掛けのルール

イザナミのルールでは、便利なフィボナッチ押しを利用して押し比率30%を表現しています。これまた便利な機能ですので、イザナミ初心者の方はここで覚えてしまいましょう。

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トレーリングストップで利益確定

最後に利益確定のルールです。まず、利益率15%で一旦手仕舞いするルールにしています。ここら辺の数字は多少いじっても問題ありません。ただ、ある程度の利益が出たら決済する方が成績が安定しますね。相場の状況によっては、決済の次の日にすぐ再エントリーとなることもあるようです。

イザナミのブレーク法手仕舞いのルール

もう一つのミソがトレーリングストップです。これはATRで表現しています。端的に言って、相場に強い下落が起きた場合には利益確定してしまうというルールです。トレーリングストップの方法は他にもあるのですが、今回はこのATRを利用した方法がしっくりきました。気になる方は、あれやこれやとトライ&エラーしてみてもよいですね。

特にこのATRのトレーリングストップは、システムトレードならではの強みとなっています。なぜなら、裁量チャートではまずお目に掛かれないインジケータであるからです。イザナミの開発者の方は知ってか知らずか、このATRをデフォルトの機能に搭載していますね。やっぱり便利ですので、覚えておきましょう。

期待値3%ルールの成績検証

以上の通り、今回はブレーク法の具体的なルールを紹介してみました。では、最後に成績の紹介です。資産運用曲線および勝敗の成績は以下の通りとなっています。

ブレーク法の資産推移曲線

ブレーク法の勝敗成績

資産推移曲線は右肩上がりの曲線となります。多少のドローダウンがあるのはご愛嬌。うまく他の売買ルールと組み合わせて安定させてください。期待値は題意の通りで3%弱となっています。勝率40%は一般的なブレーク法のそれと同じですね。

という訳で、今回はイザナミを使ったブレーク法のルールを紹介してみました。まあ、実運用も可能ですが、まだまだ改良の余地はありそうです。むしろ、システムトレード経験者の方はここからさらに改良を重ねてパワーアップして頂きたい所ですね。

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念のためですが、実際の運用は自己責任でお願いします。

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